■ひと昔前の中国での結婚式 1:心斎橋マリーシンシア チョシュウティン
さて次に今までの中国の結婚式のことについてお話ししましょう。昔(昔と言っても10年くらい前)の中国の結婚式はどちらかというと堅苦しい雰囲気は無く、みんあ和気あいあいと楽しんでおりました。院子(ヤンツ)と言って1件1件の家が大きな庭のように囲いでかこまれていて、この中で大披露宴を行うのですが、日本で流行のガーデンウェディングと家庭的なレストランでのホームパーティーを併せたようなものです。
当日の新郎新婦はみんなの酒の肴にされて、あちらのグループこちらのグループで持て囃(はや)されたりからかわれたり、事の馴れ初めを説明させられたりと、大変な忙しさです。
盛り上がって来ると、このカップルにゲームが待っています。パン食い競争のように糸で吊された1個の飴を、2人で手を使わずに口だけでお互いに協力して取る訳です。手がつかえませんから、飴を取るときはどうしても口と口が合わさってキスをしてしまいます。うまく飴が取れれば、みんなは手をたたいて喜ぶのですが、このような手合いのゲームがあり、唄があり、おしゃべりやスピーチありと、いつ終わるともなく延々と披露宴が続くのです。
さて披露宴が延々と続くには料理の品数が問題ですが、婚礼の料理は前菜に始まって(スープ)(いためもの)(やきもの)(むしもの)(あげもの)(デザート)などの種類とそれぞれの味付けが(塩辛い)(ピリ辛い)(酸っぱい)(甘い)(ほろ苦い)(香りがある)(歯触りのよい)等など、ありとあらゆる料理が用意されておりますので、何時間も披露宴の時間をかけないと食べきれません。(つづく)
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