■素直になれる2:心斎橋マリーシンシア 宮崎 明
何件か式場をご案内しましたが、最終的に本町のあるホテルで中国料理の披露宴を行うことになりました。とにかく予算内におさえるため、招待状から席札に至るまでなんでも手作りで、司会も私がサービスで行うことになりました。
最終見積書をチェックすると、費用の面は何とか予算内におさまり一安心なのですが、聞くところによると新婦側のウルサ方のご親戚がいらっしゃるということで、当日の式と披露宴の進行の心配を致しておりました。
さて、いよいよ結婚式が始まり、披露宴も乾杯が済むまでは何の問題もなく運ばれましたが、適当にお酒が入ったせいか、新郎は高砂席から降りて来て、友人の席に座り込んで話を始めたのです。来賓の挨拶のときも高砂席には座らないであちこちの席に回り出す始末。
たまりかねてホテルのキャプテンが席に着くように勧めても無視をして、あげくの果てにくわえ煙草で歩き回り出しました。
案の定、新婦側の親族から文句が出て、場内は異様な空気に包まれました。新郎側からは注意がでるどころか、逆にはやし立てる方がいらっしゃったので、ますます状況が悪くなって来たのです。(つづく)
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